コラム

 公開日: 2013-08-25 

業務命令に従わない社員

 こんにちは

 お客様から、次のような質問が寄せられています。

【質問】
 当社の仕事の状況を見ると、社員 A に仕事が偏りすぎているところが見られます。
 一方、同じ部署の社員 B は、比較的手が空いている様子です。

 先日、仕事の平準化を図るため、社員 B に対して、社員 A の仕事の一部を手伝うように指示を出したところ、社員 B から「いやです。」と信じられない返事が返ってきました。

 質問ですが、このような場合、社員 B に業務命令として強制的に社員 A の仕事を手伝わせることはできますか?また、どうしても社員 B が拒否するなら、最後の手段として解雇などの懲戒処分も考えていますが、このことを理由に懲戒処分することはできますか?
 本心は、社員 B に辞められると困る仕事もあるので、できれば解雇はしたくなくと考えています。

 なお、当社の就業規則には、
 「他の社員の仕事の応援・補助を命ずることがある。命じられた社員は、正当な理由なく、これを拒むことはできない。」、「正当な理由なく拒んだ場合は、懲戒処分とする場合がある。」主旨の内容が定められています。

【回答】
 強制的に指示に従わせることはできますか?懲戒処分はできますか?という質問ですが、
 それ以前の問題として、ご質問の内容をお聞きした印象ですが、会社(社長)と社員との間で、コミュニケーションがうまく取れていないような印象を受けます。

 なぜ、社員 B は「いやです。」と仕事を拒否するのでしょうか?その理由は何でしょうか?

 
 例えば、社員 B は、社員 A のことが嫌いで、社員 A の手伝いはしたくない・・・など、人間関係が原因のものだとすれば、可能な範囲で配置転換等をするなど、必ずしも社員 B に手伝いをさせる必要はないのかもしれません。

 また、例えば、社員 B には小さな子供がおり、仕事が増えると帰宅時間が遅くなり、家庭生活にも影響を及ぼすから・・・など、仕事以外の事(家庭事情など)が原因のものだとすれば、可能な限り社員 B の事情に配慮を示すことも必要かもしれません。

 いずれにしろ、ご質問の内容からだけでは、社員 B が拒否する理由が分かりませんので、まず、社員 B と一度話し合いの場を持ち、仕事の平準化を図りたいという社長の考えを丁寧に伝えるとともに、社員 B が拒否するなら、その理由を聞いてみることが先だと思います。

 もし、社員 B の拒否理由に正当な理由がなく、単に仕事をしたくないから・・・という自己中心的な理由であるならば、訓戒・けん責等の軽い懲戒処分を科すことは可能かと思います。
 しかし、これだけをもって、いきなり解雇など重い懲戒処分をくだすことは一般的には難しく、仮に解雇をしたとしても、争い事となった場合は、「解雇無効」とされる可能性が高いと思います。

 会社としては、まず、①話し合いの場をもつこと、②社員 B が拒否する理由が改善可能なものならば、改善するように配慮する、③社員 B が拒否する理由に正当な理由が無いならば、軽い懲戒処分を科し、社員 B の態度が改まるように促す。という姿勢を取ることになると思います。

 

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