コラム

 公開日: 2014-12-15 

インフルエンザ予防接種 事業主が費用負担すべき?

こんにちは。

お客様から、次のような質問が寄せられています。

【質問】
介護施設を運営しています。
施設利用者にインフルエンザが蔓延することを予防するため、職員に対してインフルエンザの予防接種を受けることを勧めています。(強制ではありません。)

ところが、一部の職員から、「インフルエンザの予防接種は職務に関連して受けるのだから、予防接種に係る費用は事業主が負担すべきだ」 との意見が出ています。

私(事業主)としては、費用を負担することが嫌なわけじゃないのですが、
①勧めているが強制はしていない。
②受ける職員と受けない職員との間で不公平が生じる
などの点から、迷っているところです。

どのようにしたらよいか、アドバイスがありましたら、お願いします。

【回答】
法律等で、そのような場合に、「事業主が費用負担しなければならない」 という定めはありません。費用を負担するか否かは、事業主の判断で決められます。

一般的に、介護業界は、人材が流動的な業界です。
良い人材を確保するための策の一つとして、福利厚生を充実させて他社との差別化を図るという手段も考えられます。

「費用負担が嫌なわけじゃない」 とお考えなら、福利厚生の一環として、費用の負担を検討されてみても良いと思います。全額じゃなくても一部負担でも良いと思います。

また、実施するなら、いつ、どこで、誰に、いくら・・・など、明確にルールを決めた方が良いと思います。

留意点として
①予防接種によりアレルギー反応が出たり、体質的に受けられない人もいます。
 仮に費用を負担しても、予防接種を全員に強制することのないように注意してください。
 現在のまま、勧める程度のスタンスで良いと思います。

②基本的に全職員を対象としてください。
 特定の職種の人だけ、特定の職位以上の人だけ・・・とせず、全職員を対象とすることで公平な福利厚生となるからです。その上で、受けるか受けないかは各職員の判断にお任せすればよいと思います。

③一旦就業規則等に 「事業主がインフルエンザの予防接種に係る費用を負担する」 と定めたら、その内容が、事業主と職員との間の約束事になります。規則を改定しない限り、今年だけでなく、来年以降も継続して実施することが必要になります。

最初にも言いましたが、費用を負担するか否かは事業主の判断で決められます。
なので、「負担しない」 なら、それはそれで構いませんが、上記を一つの参考意見としてください。

余談ですが、介護事業所が、インフルエンザ予防接種を制度化し、実施した場合で、その費用のうちの半額以上を事業主が負担した場合にもらえる助成金がありましたが、残念ながら、平成 26 年 3 月 31 日をもって、インフルエンザ予防接種は助成対象から除外されました。
現状ではインフルエンザ予防接種を事業主の費用負担で実施しても助成金は受けられませんので、ご了承ください。

なお、インフルエンザ予防接種は対象外になりましたが、人間ドック、生活習慣病予防、腰痛健康診断、メンタルヘルス相談は助成金の対象なっております。助成金を活用し、これらの健康づくり制度に事業主が費用負担することを検討してみるのも良いかもしれません。
※助成金には他にも詳細な要件がありますので、ご注意ください。

労務管理に関してご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。


新潟県新潟市中央区鐙西2-27-13
グランデ紫101号
久志田社会保険労務士事務所
代表/特定社会保険労務士 久志田 諭
TEL 025-384-4002
http://www.kushida-office.com/

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