コラム

 公開日: 2015-03-23  最終更新日: 2015-03-29

36協定を届出していませんが、何か問題でしょうか?

こんにちは。

お客様から、次のような質問が寄せられています。

【質問】
当社は、先日、労働基準監督署から、「 『時間外労働・休日労働に関する協定』 を届出していないにもかかわらず、1 日につき 8 時間を超えて労働者を働かせている。」として、是正勧告を受けました。

当社は、これまで 『時間外労働・休日労働に関する協定』 を届け出たこともなく、同業他社の社長に聞いても、「うちの会社は、『時間外労働・休日労働に関する協定』 なんて届出していない。」と言っている社長もいます。

『時間外労働・休日労働に関する協定』 は、必ず届出しなければならないのですか?

【回答】
労働基準法では、労働時間について、「 1 日につき 8 時間、1 週につき 40 時間を超えて労働してはいけない。」、休日について「週に少なくとも 1 回の休日を与えなければいけない。」と定められています。

ただし、これには例外があり、「労使協定を締結し、これを労働基準監督署に届出した場合においては、その協定の定めるところにより労働時間を延長し、または休日に労働させることができる。」とされています。

1 日 8 時間を超えて従業員を働かせるためには、または休日に働かせるためには、『時間外労働・休日労働に関する協定』を締結、届出して初めて時間外労働・休日労働をさせることができるのです。(この協定の締結・届出なしに、1 日につき 8 時間を超えて、又は1週間につき 40 時間を超えて労働させることは法律違反です。)

このことが、労働基準法第 36 条に定められていることから、『時間外労働・休日労働に関する協定』のことを 『 36 協定 』 とも呼びます。

日本の会社の時間外労働の実態を見れば、1 日につき 8 時間を超えて従業員を働かせることがある会社がほとんどでしょうから、本来ならば、ほとんどの会社は 『時間外労働・休日労働に関する協定』を届出しなければならないことになります。

ところが、多くの場合、なおざりにされているのが実情です。その理由は、届出をしなくても、特におとがめはなく、実害も生じないからです。労働基準監督署の調査で指摘さてから初めて届出しても、さほど会社は困らないからです。

同業他社の社長が「 『時間外労働・休日労働に関する協定』 なんて届出していない。」と言っているそうですが、『時間外労働・休日労働に関する協定』 を届出していないにもかかわらず、 1 日につき 8 時間を超えて労働者を働かせているならば、それは法律違反です。
ただし、上述のように、届出しなくても、特におとがめはなく、実害もないため届出していないだけだと思われます。

では、本当に実害はないのでしょうか?

もし、会社において、労災事故、あるいは過重労働に起因する疾病や過労死の問題が生じた場合、『時間外労働・休日労働に関する協定』 すら届出していないと、その会社は「やるべきことをやっていないズサンな会社」とみなされ、社会的制裁を受けたり、場合によっては刑事責任を問われることもあります。

また、『時間外労働・休日労働に関する協定』 すら届出していない会社は、ひょっとすると、その他の労務管理においてもズサンな会社ではないか?と思われます。
今後、会社が永年にわたり発展していく上で、優秀な人材を採用し、育てて定着させていくことが重要であることは言うまでもありませんが、ズサンな会社に優秀な人材が集まるでしょうか?

目先のことだけでなく、会社のリスク管理や永続的な発展を考えるならば、『時間外労働・休日労働に関する協定』 を届出するくらいのことはやりましょうよ!と、私は思います。

36 協定の届出や労働時間について、ご不明な点等ございましたら、当事務所までご相談ください。


新潟県新潟市中央区鐙西2-27-13
グランデ紫101号
久志田社会保険労務士事務所
代表/特定社会保険労務士 久志田 諭
TEL 025-384-4002
http://www.kushida-office.com/

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