コラム

 公開日: 2015-06-29  最終更新日: 2015-07-29

同時に2ヶ所以上の会社で勤務するときの社会保険の手続き

こんにちは。
お客様から次のような質問が寄せられています。

【質問】
この度、当社に入社した社員は、他社でもパートとして勤務しています。
当社では、昼間は 6 時間勤務のパートとして毎日働いており、他社では夜間に 4 時間勤務のパートとして週 3 ~ 4 日程度働いているということです。

当社は、パートが副業することを認めているので、他社で勤務すること自体はいいのですが・・・
ネットで調べたところ、社員が同時に 2 ヶ所以上の会社で勤務するときは、社会保険の「 2 以上事業所勤務届」の提出が必要で、2 つの会社の給与の合計を基準に社会保険料が決まる?ようなことが書かれていました。

この社員について、社会保険に加入させる手続きを取りたいと思いますが、その際に、「 2 以上事業所勤務届」も提出が必要でしょうか?また、社会保険料は、他社の給与も合計して決定されるのでしょうか?教えてください。

【回答】
結論から言うと、その社員について「 2 以上事業所勤務届」の提出は必要ありません。

社会保険(健康保険・厚生年金保険)の被保険者となるパートとは、① 1 日および 1 週間の勤務時間、② 1 ヶ月の勤務日数が正社員の概ね 4 分の 3 以上である人です。

仮に、① 1 日あたりの勤務時間が 8 時間とすると、1 日 6 時間以上勤務するパート、② 1 ヶ月あたりの勤務日数が 21 日とすると、1 ヶ月 16 日以上勤務するパート、この①、②を両方とも満たすパートであれば社会保険に加入になりますが、①、②の一方しか満たさない又は両方満たさないパートは社会保険の加入対象にはなりません。

ご質問の社員の場合で言うと、貴社では毎日 6 時間勤務なので社会保険の加入対象になりますが、他社の方では 1 日 4 時間勤務で、しかも週 3 ~ 4 日程度の勤務なので、社会保険の加入対象にはならないと思われます。

よって、その社員が、社会保険に加入すべきは貴社 1 社だけなので、社会保険的には 2 社で勤務していることにはなりません。従って、「 2 以上事業所勤務届」も必要ありません。

現実的には、社会保険の加入対象となるような勤務体系で 2 ヶ所の会社で勤務することは、ほとんど考えづらいので、一般の社員やパート等については、「 2 以上事業所勤務届」はあまり気にしなくてよいかもしれません。

「 2 以上事業所勤務届」を提出する場合で、よくあるのが会社役員の場合です。

ある会社役員が、A社でも常勤の会社役員として役員報酬が支給されており、B社でも常勤の会社役員として役員報酬が支給されているとき、この会社役員はA社でもB社でも社会保険の加入対象になりますので、「 2 以上事業所勤務届」の提出が必要になります。

2 以上事業所に勤務するときは、所属選択届により、メインとなる事業所を選択することになりますが、その選択する事業所を管轄する年金事務所に「所属選択・2 以上事業所勤務届」を提出することになります。

そして、この場合は、A社の役員報酬とB社の役員報酬を合算した報酬を基準に、標準報酬月額が決定され、社会保険料が決定されることになります。

社会保険に関する届出等でご不明な点等ございましたら、当事務所までご相談ください。


新潟県新潟市中央区鐙西2-27-13
グランデ紫101号
久志田社会保険労務士事務所
代表/特定社会保険労務士 久志田 諭
TEL 025-384-4002
http://www.kushida-office.com/

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